缶のまわりのこと
お菓子のミカタの菓子缶をご使用いただいている洋菓子店さまの声や
缶にまつわるあれこれをご紹介します。
>お客様の声2024-10-31
郷土菓子処 香月(福井/福井市)
家族で65年繋ぐ老舗和洋菓子店のいまとこれから
創業約65年、福井の老舗和洋菓子店「郷土菓子処 香月」さん。店舗経営に加え、4つのネットショップ、さらには委託販売など、幅広くお店の躍進に努める2代目店主の娘、伊崎さんとお母様にお話を伺いました。
伊崎さん(以降:伊)
お母様(以降:母)
ご家族で経営する和洋菓子店のカタチ
母:戦後の福井地震の頃くらいからのお店です。先代の実家がお菓子屋さんをしていて、その一番下の男の子が大きくなって分家したのがウチです。
伊:最初は和菓子だけだったんですけど、私の父は和菓子が嫌で。東京で修行してクッキーとか学んできて、洋菓子が始まったんです。今は父が洋菓子、兄が和菓子職人。私は経営と販売、あとネットショップの発送とかも。
母:娘は小さい頃、お父さんが仕事してる間おんぶされて、起きると仕事場で遊ばせてました。そうするとお父さんが作ったチョコレートとか食べたりして。
伊:生まれた時から父のお菓子しか食べてこなかったんで、他所のお菓子食べてもパッとしないというか。慣れ親しんだ味だからと思うんですけど。
私も一度は住宅インテリア方面で就職して家を出たんです。でも結婚して、仕事を辞めた時期に手伝ってって言われたもので。じゃぁちょっとの間だけ…って思ってたらズルズルと。誰もやらないしやるしかねぇなって笑
母:忙しい時は小学校の一年生からお手伝いしてくれてて。
伊:次は兄がこの店を継ぐんですけど、幼い頃は全然。下積み歴は私の方が長いんですよ。だから生まれた時から刷り込まれ続けてきたんでしょうね。
幅広い販売窓口
伊:ネットショップは8年くらい前からですね。田舎なので店舗にいっぱい人が来てくれるわけじゃないし、もうちょっと広く売らなきゃなって。BASEから始めて、最初はそんなに売れなかったんですけど。サイトによって強みというか、売り出してる色が違うなって気がつきました。
minneだとハンドメイドな感じなので、クッキーでも小さいものが売れるんですけど、Creemaだとギフト系が強いので、まとまった大きいもの、箱物が売れる。BASEだと新しいもの好きな感じで、出すとパッとは売れるんですけど、沈む(落ち着く)のも早いですね。Creemaはプロモーションをかけれるようになってて、自分の商品を好きそうなお客さんにアプローチしてくれる機能があるんです。バレンタイン・クリスマスの一週間前にプロモーションかけると、グッと閲覧数も購入数も増えます。
やってみたら意外とハードル高くなくて。丁寧に対応していればいけるかなぁって。ひとことお手紙を添えたりするだけでリピーターさんも増えるので、ちょっとしたひと手間が大事だって感じます。
お店のいまとこれから
伊:うちはお年寄りのお客さんが多くて。でもばっかりじゃダメなので、若い人に受け入れてもらえるものを作りたくて、コロナも明けたし今年の夏からイベントとかもちょっとずつ始めてるんです。福井の外に発信していくことも大事かなって。
ここ1、2年は笏谷石(しゃくだにいし:福井名産の青い石)が世界遺産になったんで、役所とタイアップしてsyakudanie 濃厚ブラウニー(写真)を作ったりしてます。
次はちょっと健康志向なものを考えてます。
ただやっぱりバターと砂糖だけは大事で。ただ減らせばいいってわけでも、変えればいいってわけでもなく。お菓子は美味しくってなんぼかなって。健康ばっかりだと一回は買ってくれるかもしれないけど、美味しくないと2回3回はないので。健康だからいいってわけじゃなくて、おいしさとちょっと健康的っていうバランス。折り合いつけるのが難しいんですけどね。
だからって時代と真逆なことしてもダメなので、ちょっとやとかなきゃなって。
あとはできるだけ地元に貢献できるようなものでお菓子作りができたらなって。ご褒美焼き芋パイも福井県産のものを使っています。
業者産とか生産者産とかと繋がりを持っとくのも大事ですね。こういう素材あるよ、使い方できるよ、とか教えてくれたりするので。
お忙しい中取材のご協力、本当にありがとうございました!
今回お話をお伺いしたのは...
PROFILE
郷土菓子処 香月
- ADDRESS
- 〒910-0023 福井県福井市順化2丁目26-21
- TEL
- 0776-22-5415
- OPEN
- 10:00〜18:00(不定休)
- WEB
- https://www.kougetsu.net